クラウド時代のセキュリティ、核心だけ簡単に

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ITセキュリティ、難しい。簡単なことだって、きちんとやりきれないことだが、難しいことだからさらに難しいし大変だ。

 

わずかサーバ一つ運営しようとしても、しなければならない仕事があまりにも多い。さらに最近はクラウドが人気だ。企業のコンピューティング環境を企業が直接管理しないから、従来のあらゆるセキュリティ問題から自由になったわけかというと、そうではない。クラウドサービス提供者は、ハードウェアレベルでのセキュリティは提供するが、アプリケーションやデータセキュリティは相変わらずサービス利用者の役目だ。それで、最近ITセキュリティの核心、本当に必須的な核心だけを簡単に書こうとしている。もちろん、これがITセキュリティの全部ではない。しかし、この程度だけしたら、ITセキュリティ事故の90%ぐらいは軽く防ぐことができる。

 

防げた事故: WAF?

セキュリティ事故の種類は様々である。ニュースを見ても毎日様々な事故が絶え間なく起きるから。数えきれないほど多くの攻撃をどうやって一々防げるか、と最初からあきらめた方がいいんじゃないかと思うほどだ。しかし、最近起きたセキュリティ事故の90%以上はウェブアプリケーションを通じて起きた事故だ。事故の種類はさまざまだが、その始まりはウェブアプリケーション、特にウェブコンテンツレベルでの脆弱性からスタートし、その後、様々な種類の事故につながったものだ。つまり、とっくにウェブアプリケーションファイアーウォール(Web application firewall、WAF)でも稼動していたら充分に阻止できたはずの事故がほとんどである。

 

それにも関わらず、防げなかったら?: 暗号化

にもかかわらず、事故は必ず発生してしまう。これはとても重要な見方であり、認識である。よくITセキュリティというのは、事故が全く起こらないことを前提にしてすることだと思う。


しかし、そうではない。むしろ、ITセキュリティは事故が起こることを前提にしにやることだ。無条件的に完全な防御のみを前提するなら、万一、事故が発生した後、原状での回復力が著しく落ちるため、企業において最も重要なことであるビジネスの連続性を維持することはできない。したがって、事故発生を前提したまま、「問題は回復力」、これが最近のITセキュリティのパラダイムである。

 

世の中のすべての防御網は、開かれる可能性を持っていて、全てのデータは流出される可能性を持っている。それがデータというものの当初の性質である。したがって、データ流出を防ぐために最善を尽くすものの、同時にデータが流出する事態に備えなければならない。そんなことが起きた際にも最悪の状況、つまりデータ内容の流出を防ぐ方法はデータ暗号化だけだ。犯罪者らがデータを盗むことはもし成功するとしても、データの内容を見ることはできないように、つまり盗んだデータを使うことはできないようにしてこそ、被害を最小化することができる。

 

 

クラウドクラウドで: クラウドセキュリティ

クラウドコンピューティングに対する疑いは、まだ完全に消えていないようだ。クラウドはまだ完成度の低い技術であり、既存システムの使用と比べて無駄に複雑なだけで、何だか安全ではないようだという否定的偏見が依然としてある。しかし、これはまだクラウドを使ったことのない人々の誤解であるだけで、実際にクラウドを導入し、使用してみた企業は態度が完全に反対に変わり、ほめ言葉ばかり言う。特にクラウドを通じて新規アプリケーションやサービス適用にかかる時間は前と比べることができない程度に短縮され、維持・保守費用も大きく削減されたと満足する。そしてまだクラウドに転換していない企業は、既にクラウドに転換した企業のビジネス速度に追いつくことができないだろうと大声で話す。やはり、今の時代はクラウドだ。

 

それで、最近はサーバなどの電算システムを直接管理しない企業が多い。そして世界的にとても有名で巨大なクラウド会社が代わりに引き受けて処理してくれるからセキュリティ問題も絶対ないだろうと信じている。しかし、これはとても深刻な誤解である。クラウドサービス提供者(プロバイダー)は、ハードウェア及びネットワークレベルのセキュリティだけ提供する。アプリケーションやデータセキュリティに対する責任はサービス使用者の役目だ。これは真っ暗な秘密でもなく、サービス製品説明書にも明確に書かれている事実である。それでは、一体何をどうすれば良いか。例えば、ウェブアプリケーションの保護のため、以前のようにWAFハードウェアを直接設置して運用できない時にどうすれば良いのだろうか。

 

クラウドクラウドで防ぐ。クラウド環境に合致するクラウドセキュリティシステムを適用することができるし、複雑なインストールプロセスなしにただ何回かクリックで、既存のハードウェアWAFと同一のクラウド・セキュリティ・サービスを提供してもらうこともできる。

 

スタートアップのセキュリティ: クラウド・セキュリティ・サービス

 

とても重要なテーマがまた一つある。スタートアップである。スタートアップは破壊的な革新とアイデアを通じて、短期間で超高速の成長を志向する新生企業であり、たいてい自由な企業文化を誇る。これはすなわち、セキュリティや安全にあまり気にしていないかもしれないという認識と繋がっている。実際、スタートアップでのセキュリティ事故は絶えず起きている。事業拡張とマーケティングに集中しているため、セキュリティの問題を考える時間がないかもしれない。その後、他のスタートアップがセキュリティ事故のせいで崩れる姿を見てからやっとセキュリティの必要を悟ったりする。

 

しかし、悟ってばかりいる。

 

しかし、規模が小さなスタートアップが大手企業レベルのセキュリティシステムを整備する方法がないという訴えも無視できない。大手企業レベルのセキュリティシステムはお金がとてもかかる仕事なのに、事業を始める時からお金をたくさん持っているスタートアップはほとんどないから。しかし、方法はある。クラウド時代なので、ITセキュリティもまたクラウドサービスで提供される。クラウドサービスとは、ネットワークを通じてコンピューティング環境と機能を提供するサービスだ。技術的な言葉で言うと「弾力的オンデマンド仮想マシン」であり、したがって、使用量によって資源量が増えたり減たりする柔軟性を持つため、サービスを使用した量だけ費用を支払えば良い。最近は、企業情報セキュリティの最も重要な3大要素であるウェブセキュリティ・データ暗号化・認証セキュリティ全部クラウドサービス形態で提供されるため、スタートアップであっても大手企業レベルのセキュリティの力量を持つことができる。

 

クラウド時代のセキュリティ?

 

要約すると、

-事故は、ほとんどがウェブアプリケーションで起きる。WAFを利用して防止しよう。
-にもかかわらず、事故が起きた場合、データ暗号化を通じて最悪の状況を避ける。
-ITセキュリティシステムを直接運営できない状況なら、クラウドセキュリティを適用しよう。
-費用のせいでセキュリティを十分にできないスタートアップであれば、クラウド・セキュリティ・サービスを使おう。
クラウド時代のセキュリティ、こうすれば良い。

 

 

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