【3分ITキーワード】パブリッククラウドとプライベートクラウドの違いを簡単説明

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パブリッククラウドクラウドサービス・プロバイダーが個人ユーザや企業向けにインとネット経由でコンピューティングリソースを提供するサービスのこと。

プライベートクラウド:企業・組織が自社専用でクラウド環境を構築し、内部でコンピューティングリソースを運用するサービスのこと。

 

まずは、クラウドコンピューティングという概念について説明して行きたいと思います。米国商務省の配下にある国立標準技術研究所(NIST)によると、「ネットワーク、サーバ、ストレージ、アプリケーション、サービスなどの コンピューティングリソースの共用プールに対して、便利かつオンデマンドにアクセスできる技術のこと」とし、次のように技術されています。

 

"cloud computing is a model for enabling ubiquitous, convenient, on-demand network access to a shared pool of configurable computing resources (e.g., networks, servers, storage, applications and services) that can be rapidly provisioned and released with minimal management effort or service provider interaction."

 

NISTの「クラウドコンピューティング」定義

 

パブリッククラウド

パブリッククラウドクラウドサービスを提供する企業(Cloud Service Provider)がインターネット経由でユーザにサーバ、ストレージ、ネットワーク、ソフトウェアなどITインフラを提供する形態です。クラウドを利用する企業や一般ユーザはクラウドサービス・プロバイダーから提供されるリソースを利用しサービスを運用することができます。パブリッククラウドを利用する企業の場合、サービス運用にかかるハードウェア設備やITインフラへのコストを削減できる上、使用した分だけ料金が発生するため費用面においても有利な長所を持っています。また、必要な場合に柔軟にリソース拡張ができるということも大きなメリットです。現在、パブリッククラウド市場を牽引する立場にあるのが、「Amazon Web ServicesAWS)とMicrosoft Azureの2つのサービスです。他にも Google Cloud, IBM Cloud, Alibaba Cloudなどがあります。

 

プライベートクラウド

一般的に特定の企業が自社内で利用するためにインフラ環境を構築することを言います。不特定のユーザではなく限られたユーザのみ利用できるといった違いがあります。プライベートクラウドはカスタマイズ性が高いため、自社環境に合わせて構築・運用できるし、セキュリティ面でも有利です。クローズドシステムを好む日本企業はプライベートクラウドを先に検討する傾向があります。しかし、プライベートクラウドはリソースを拡張及び縮小することが難いというデメリットもあります。それに、クラウドの管理・メインテナンス、運用を自ら行うため、パブリッククラウドと比べ、高いコストがかかりあす。

 

パブリッククラウドパブリッククラウドのメリット・デメリットがそれぞれ異なるため、両方のメリットを組み合わせたサービスをハイブリッドクラウド(Hybrid Cloud)と呼びます。パブリッククラウドを利用すると同時に、機密情報はプライベートクラウド上で取り扱うなど、自社の目的に合わせて構成することが可能です。

 

クラウドは、それ自体としても極めて有用な技術ですが、ビッグデータ、5G、AIなどの技術と組み合わせることで活用度がさらに高くなります。クラウドコンピューティングを導入するには自社のビジネス環境や目的に合わせたサービスを検討する必要があります。

 

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