【3分ITキーワード】 クラッカー(Cracker)

 

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クラッカー(Cracker)

クラッカーは、許可を受けずにコンピュータシステムにアクセスしようとする人を意味します。

 

クラッカーは、許可を受けずにコンピュータシステムにアクセスしようとする人を意味します。ハッカーとは区別される意味で、彼らは様々な手段を利用して悪意的にシステムに侵入します。「ハッカー」が善意と悪意を同時に示すとしたら、「クラッカー」は悪意的に被害を与える、否定的なものと見ることができます。なので、クラッカーは被害をもたらすかデータを盗もうとする特殊な目的を持って、他のシステムに侵入する人々と言えます。

 

それならハッカーの概念も調べましょう。


ハッカーは1950年代末、米国MITの趣味サークルであるTMRC、Tech Model Railroad Clubの活動から由来されました。このサークルで、鉄道の信号機と動力システムを研究していたクラブの学生たちは複雑な計算のため、MITに初めて導入されたDECのミニコンピュータPDP-1(Programmed Data Processor-1)を長時間使用しました。

 

当時、コンピュータはその大きさが講義室一つをすべて満たすほど巨大で、使用後長い休憩時間が必要でした。学科では一部の生徒がシステムを過度に使用することを統制するため、電算室を閉鎖しました。するとサークルの学生たちは、学校側の統制を破ってコンピュータ室にそっと潜入してコンピュータを使用し、セキュリティを破ってコンピュータを密かに使用するそのものを徐々に楽しむようになりました。当時、MITではこれと同様に「作業の過程そのものから感じられる純粋な楽しさ以外は、ある建設的な目標も持っていないプロジェクトやそれによる結果物」を指す隠語でハック(Hack)という用語を使用しました。サークルの学生たちはここに人を意味する「–er」をつけ、ハッカーと使用しました。


韓国インターネット振興院の「情報システムのハッキングの現況と対応」によると、ハッカーとは「コンピュータシステム内部構造や動作などに心酔してこれを知ろうと努力する人で、大半が優れたコンピュータ及び通信実力を持った人たち」と定義しています。また、情報の共有を主張するという点で、ハッカーを情報社会主義者として見る人もいます。


このように元々ハッカーは、コンピュータやネットワークなどについて探求を楽しむ人たちで、他のコンピュータに不法侵入し、資料の不正閲覧・変造・破壊などの行為をするクラッカーとは区別されます。


しかし、マスコミの影響によって人々はクラッカーという名称よりハッカーという名称に慣れています。ハッカーは暗いところで悪意的な行動をする彼らを指す言葉で使われています。特に、他人のプログラムを使用して不正行為を犯した「スクリプトキディ(script Kiddie)」やアクセス制限の突破と機能の破壊を目的とする「アタッカー(attacker)」などの代わりに使用されています。しかし、リナックス(Linux)を開発したリーナス・トーバルズ(Linus Tovalds)と同じく、プログラミングの下部文化と技術に強い情熱を見せるもともとの意味のハッカーと、不法な犯罪を起こすクラッカー、スクリプトキディ、アタッカーなどは区別して使用しなければなりません。


一方、既存の「ハッカー/クラッカー」の分類と違って、ホワイトハットハッカー(white hat hacker)、グレーハットハッカー(grey hat hacker)、ブラックハットハッカー(black hat hacker)に分類することもあります。ここでホワイトハット(白い帽子)のハッカーはセキュリティテストなどの業務のように、自己のシステムのセキュリティを破る人で、グレーハット(グレーの帽子)のハッカーは、システムの管理者に対してセキュリティホール等を知らせるため、他システムを侵入し、彼について補償を要求したりもする人のことを言います。

 

ブラックハット(黒い帽子)のハッカーは悪意的、または私的な利益のため他のシステム侵入を遂行する人のことを言います。

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