【3分ITキーワード】 量子暗号通信(Quantum Cryptography Communication)

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量子暗号通信(Quantum Cryptography Communication)

 

量子暗号通信は、光の「粒子」である光子を暗号キーに利用した通信のことです。最近、量子暗号通信は、「絶対に安全な暗号化手法」として注目されています。

 

「量子(quantum)」は、ラテン語で「単位」という意味を持っており、エネルギーの最小単位である粒子を示す言葉です。光を分け続けると、最後に出てくる光子が量子の一種です。量子暗号通信は、光の粒子であり、 量子の一種である光子を利用した通信を指します。

 

現在のネットワークは、そのネットワーク内のシグナルの連結と途切れを、デジタル信号である0と1を区分して、必要なデータを送受信します。データを暗号化した伝達することで、オリジナルデータを確認できるのは、権限を持ったユーザーのみに制限するための方法でしょう。こうして暗号化された情報を読むために、 受信者は「キー」が必要です。キーは0と1が不規則に配列されている、デジタルビット列でできています。このキーを入力した後、受信者はついにこの文書を読むことができるようになります。勿論、キーを入力しなかったら、ドキュメントを読めないのは当然でしょう。このように、私たちはセキュリティのために暗号化キーを使っていますが、この暗号化キーが流出された場合、関連情報も同じく漏洩される危険性があります。ですが量子暗号通信は、暗号通信に量子現象を利用した暗号(以下、量子鍵)を利用します。量子力学の原理を活用して、 光が「粒子」と「波」の性質を併せ持っていることと同じく、この量子鍵は、0または1という特性が決定されていません。

 

通信のため、情報の送信側と受信側は、それぞれ量子鍵設分配器を置して、毎回異なる量子鍵を利用して、0かは1かを決定します。量子鍵は一度だけ開くことができて、誰かが途中で量子鍵横取りしても 、この行動自体がすぐに確認できて、自然に対処も即急に行えるので、ハッキングすることが不可能です。

 

では、量子暗号通信が開始されたのは、いつでしょうか?量子暗号通信技術は、1984年、IBM所属の博士とカナダの教授が最初に開発しました。それ以来、世界各国は、量子通信の商用化のために研究し続けてきました 。最近、日本内では、東芝が量子通信で速度13.7Mbpsを実現したそうですね。

量子暗号通信で量子鍵を生成するプロセスは、従来の方法と比べると複雑ですが、速度面ではさらに速いそうです。クビット転送と受信のプロセスを実行した後、その情報を誰かが盗聴しようとしたのかをか自分で確認し、安全な量子鍵の生成が可能であると判断した場合、最終的な量子鍵を作ります。このプロセスが、早速に、そしてリアルタイムで行われます。

 

量子暗号通信が適用されたら、ハッキン​​グや情報流出関連事件に怯えることも、ある程度までは解消できそうです。ハッキングの試みの段階で、すぐにシステムが気づくことができて、これを源泉封鎖が可能だからです。また、通信チャネル上でデータを複製して、重要な情報を流出する事例も徐々になくなると予想できます。

 

出典

  • 秘密の鍵は光に乗せてー量子暗号の仕組みー

  http://www.tdk.co.jp/techmag/knowledge/200706/index.htm

  • 東芝、量子暗号通信で速度13.7Mbps達成。20年に実用化へ(ニュースイッチ)

  https://newswitch.jp/p/10437(ニュースイッチ)

 

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